海上保安レポート 2026

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 海と命を支える、新しい仲間を求めて


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 生命を救う

2 治安の確保

3 領海・EEZを守る

4 青い海を守る

5 災害に備える

6 海を知る

7 海上交通の安全を守る

8 海をつなぐ


語句説明・索引

7 海上交通の安全を守る > CHAPTER IV. 航行の安全のための航路標識と航行安全情報の提供
7 海上交通の安全を守る
CHAPTER IV. 航行の安全のための航路標識と航行安全情報の提供

海上保安庁では、船舶交通の安全と運航能率の向上を図るため、灯台をはじめとする各種航路標識を整備し管理しているほか、様々な手段を用いて、航海の安全に必要な情報を迅速かつ確実に提供し、船舶事故の未然防止に努めています。

令和7年の現況
1 航路標識の運用

船舶が安全かつ効率的に運航するためには、常に自船の位置を確認し、航行上の危険となる障害物を把握し、安全な進路を導く必要があります。海上保安庁では、このための指標となる灯台等の航路標識を全国で5,094基運用しています。航路標識は、灯台や灯浮標(ブイ)等様々な種類があり、光、形状、彩色等の手段により、我が国の沿岸水域を航行する船舶の指標となる重要な施設であり、国際的な基準に準拠して運用しています。

航路標識の設置例

航路標識の設置例
2 航路標識の活用

地方公共団体等による灯台の観光資源としての活用等を積極的に促すことにより、海上安全思想の普及を図り、これを通じて地域活性化にも一定の貢献を果たしていきます。

加えて、地域のシンボルとなっている灯台を活用した地域連携や、全国に64基現存している明治期に建設された灯台の保全を行っています。

なお、令和3年から灯台の一般公開や灯台の維持管理などを行う民間団体等を指定する航路標識協力団体制度を創設し、令和7年現在57団体(67基)が活動を行っております。令和7年10月20日に航路標識協力団体活性化に向けた連絡会議を開催し、各団体の取組状況や課題について意見交換を行い、更なる制度の発展と活性化により灯台が国民の皆様から親しまれるよう取組を行っています。

航路標識協力団体による活動の様子

航路標識協力団体による活動の様子

今後の取組
航路標識の老朽化、防災対策

海上交通の安全を守る重要なインフラである灯台等の老朽化が進行していることからライフサイクルコストを意識した点検診断及び修繕を的確に行い、灯台等の長寿命化を図ります。

また、激甚化、頻発化する自然災害に備え、船舶交通の安全を確保するとともに海上輸送による人流・物流の途絶を防止するため、航路標識の電源喪失対策等の耐災害性強化を推進します。

航路標識に関する新技術の開発、導入

激甚化・頻発化する自然災害に対する耐災害性強化やメンテナビリティの向上を図るため、新技術の開発、導入を進めていきます。

航路標識分野におけるドローンによる遠隔打診音音響測定やAI画像解析技術による劣化異常箇所の測定等の開発をしていきます。このほか高輝度LEDを活用した新光源の導入や航路標識の消灯、灯浮標の流出等の異常を早期に発見するため、灯火の状況や灯浮標の位置を監視するシステムのクラウド化を推進します。