海上保安レポート 2026

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 海と命を支える、新しい仲間を求めて


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 生命を救う

2 治安の確保

3 領海・EEZを守る

4 青い海を守る

5 災害に備える

6 海を知る

7 海上交通の安全を守る

8 海をつなぐ


語句説明・索引

語句説明・索引
語句説明・索引
アジア海上保安機関長官級会合(HACGAM)
 Heads of Asian Coast Guard Agencies Meeting:アジアでの海上保安業務に関する地域的な連携強化を図ることを目的とした多国間の枠組みであり、22か国・1地域・2機関が参加しており、平成16年に我が国の提唱により第1回会合を開催して以降、毎年有志国のホストにより開催されています。
海の安全情報
 プレジャーボートや漁船等の操縦者、海水浴や釣り等のマリンレジャー愛好者等に対して、海で安全・安心に活動していただけるよう地域特性に応じた海の安全に関する情報をリアルタイムに提供しています。
海事関係法令
 海上交通の安全の確保を目的とした「海上交通安全法」「船舶法」「船舶安全法」「船舶職員及び小型船舶操縦者法」等の法令を指します。
海上環境関係法令
 海上における環境汚染の防止や環境保全等を目的とした「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律」「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」「水質汚濁防止法」等の法令を指します。
海上交通センター
 全国7か所(東京湾、伊勢湾、名古屋港、大阪湾、備讃瀬戸、来島海峡及び関門海峡)に設置され、レーダー、AIS、テレビカメラの映像等により、船舶の動静を確認し、船舶交通の安全に必要な情報提供や勧告、大型船舶の航路入航間隔の調整を行っています。
海上保安政策プログラム(MSP)
 Maritime Safety and Security Policy Program:海上保安大学校、政策研究大学院大学(GRIPS)、国際協力機構(JICA)が連携して実施する1年間の修士課程です。海上保安官やアジア諸国等の海上保安機関職員が一堂に会し、国際法や事例研究等の高度な教育を受け、「法の支配」の重要性への理解を深めるとともに、国際的な海上保安協力のネットワークを形成することを目的としています。
海上保安庁MCT(Mobile Cooperation Team)
 Mobile Cooperation Team:アジア諸国における海上保安機関の相次ぐ設立に伴う技術指導等の支援要請の高まりを受け、平成29年10月に発足させた外国海上保安機関に対する能力向上支援の専従部門です。
海図
 船舶が安全かつ効率的に航海ができるように、水深、障害物、航路、灯台、目標物、海潮流等を見やすく描いた図です。紙に印刷した紙海図とデジタルデータで提供する電子海図があります。使用目的に応じて様々な縮尺の図を刊行しています。
海賊
 海賊対処法では、公海又は我が国の領海等において航行中の船舶のハイジャック、船内財物の強盗、船内の人の略取及びこれらを目的とした船舶への侵入、つきまとい等が海賊行為として定義されています。
海底地形名小委員会
 国際水路機関(IHO)とユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)の傘下で、世界の海底地形名を標準化する学術的な委員会で、IHO及びIOCから指名された計12名の専門家で構成されます。
海洋状況把握(MDA)
 Maritime Domain Awareness:我が国では、MDAを「海洋の安全保障、海洋環境保全、海洋産業振興及び科学・技術の発展等に資する海洋に関連する多様な情報を、取扱等に留意しつつ効果的な収集・集約・共有を図り、海洋に関連する状況を効率的に把握すること」と定義しています。
海洋状況表示システム(海しる)
 海上保安庁にて運用している、海洋に関する地理空間情報を一元的に閲覧することができる情報サービスです。気象、海象をはじめとした様々な海洋データを提供しています。
北太平洋海上保安フォーラム(NPCGF)
 North Pacific Coast Guard Forum:北太平洋地域の6か国(日本、カナダ、中国、韓国、ロシア、米国)の海上保安機関が北太平洋の海上の安全・セキュリティの確保、海洋環境の保全などを目的として我が国の提唱により平成12年から実施、毎年各国持ち回りで開催しています。
救急員
 消防法施行規則に定める所定の講習等を終了した特殊救難隊、機動救難士及び潜水士から指名され、応急処置を行うことができる者をいいます。
救急救命士
 救急救命士法に基づき、医師の指示のもと救急救命処置を行うことができる者をいいます。救急救命士になるためには国家試験に合格する必要があります。
漁業関係法令
 「漁業法」「外国人漁業の規制に関する法律」等の法令を指します。
航行警報
 船舶交通の安全のために必要な情報のうち、灯台の消灯や津波の発生など、船舶に緊急に周知する必要がある情報を航行警報として海域別に異なる手段で発信します。
出入国関係法令
 「出入国管理及び難民認定法」等の法令を指します。
世界海上保安機関長官級会合(CGGS)
 Coast Guard Global Summit:世界各国の海上保安機関等が、地域の枠組みを超え、法の支配に基づく海洋秩序の維持など基本的な価値観を共有し、力を結集して地球規模の課題に取り組むため、我が国の提唱により平成29年から実施しています。
船舶自動識別装置(AIS)
 Automatic Identification System:船舶の位置、速力、針路等の情報及び安全に関する情報をVHF(超短波)帯の電波で送受信するもので、船位通報の自動化、運航者の労力軽減及び通信のふくそう化の防止並びに船舶相互の衝突防止等が期待されるシステムです。国際航海に従事する旅客船と300トン以上の船舶、国内航海に従事する500トン以上の船舶に搭載が義務付けられています。
走錨
 風などの船に働く外力が、錨が船を一定の場所に留める力より大きいとき、錨が海底をすべってしまうことをいいます。
低潮線
 干満により海面が最も低くなったときに陸地と水面の境界となる線です。国連海洋法条約上、領海の幅を測定する根拠となります。
漂流予測
 海面に浮遊している物体(漂流物)について、海流、風等の影響を受けて漂流する経路を予測することをいいます。予測結果は、迅速かつ的確な捜索救助、油防除等に活用しています。
ふくそう海域
 東京湾、伊勢湾、瀬戸内海及び関門港(海上交通安全法または港則法適用海域に限る。)のことをいいます。
メディカルコントロール体制
 救急救命士及び救急員が実施する救急救命処置等は、救急医療の進歩に伴い、処置範囲が拡大する傾向にあり、これらの救急救命処置等を医学的・管理的観点から保障する体制のことをいいます。海上保安庁では、平成17年に「海上保安庁メディカルコントロール協議会」を発足させ、医師からの直接指示、実施した救急救命処置等に関する事後検証、さらに病院における研修訓練について検討し、救急救命処置等の質の向上を図っています。
薬物・銃器関係法令
 薬物関係法令及び銃器関係法令をあわせたものです。薬物関係法令には「覚醒剤取締法」「麻薬及び向精神薬取締法」等が、銃器関係法令には「銃砲刀剣類所持等取締法」「火薬類取締法」等があります。
GMDSS(海上における遭難及び安全に関する世界的な制度)
 Global Maritime Distress and Safety System:衛星通信技術やデジタル通信技術を利用することによって、船舶が世界中どこを航行していても遭難・安全に関する通信等をより迅速・確実に行うことができる通信システムであり、突然の海難に遭遇した場合でも自動的にまたは簡単な操作でいつでもどこからでも遭難警報の伝達が可能です。
JASREP(日本の船位通報制度)
 Japanese Ship Reporting System:北緯17度以北かつ東経165度以西の海域内の船舶から現在位置や進路、速力等の通報を受けるもので、その船舶が海難に遭遇した場合、その位置の推測が可能になるとともに、海難等が発生した際、付近を航行している船舶を早期に検索し、その船舶に対して救助の協力を要請することにより、迅速な救助を可能にする任意の相互救助システムです。
NAVAREA(ナバリア)XI航行警報
 外洋を航海する船舶の安全のために、緊急に通報する必要のある情報を、通信衛星(インマルサット、イリジウム)を利用し、文字情報(英語)で提供する航行警報です。全世界の海域を21分割した区域のうち、我が国は、北西太平洋及び東南アジア海域(XI区域)の区域調整者として、NAVAREA航行警報の提供を行っています。
NAVTEX(ナブテックス)航行警報
 NAVAREA航行警報と同様に世界的に調整された航行警報です。我が国は、沿岸海域(約300海里内〈約560km〉)において、航行船舶の安全のために緊急に通報する必要のある情報を無線により文字情報(日本語及び英語)で提供しています。
118番
 平成12年より開始された海上における事件・事故の緊急通報用電話番号です。加入電話、公衆電話、携帯電話、PHS、船舶電話等から利用できます。