海上保安レポート 2026

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 海と命を支える、新しい仲間を求めて


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 生命を救う

2 治安の確保

3 領海・EEZを守る

4 青い海を守る

5 災害に備える

CHAPTER I. 事故災害対策
Column Vol.13 岩手県大船渡市における林野火災への対応
Column Vol.14 父島北西沖の海山に溶岩流地形を発見 〜海底火山に関する基礎資料として活用〜
CHAPTER II. 自然災害対策

6 海を知る

7 海上交通の安全を守る

8 海をつなぐ


語句説明・索引

5 災害に備える > Column Vol.14 父島北西沖の海山に溶岩流地形を発見 〜海底火山に関する基礎資料として活用〜
5 災害に備える
Column Vol.14
父島北西沖の海山に溶岩流地形を発見 〜海底火山に関する基礎資料として活用〜
海洋情報部沿岸調査課

海上保安庁は、令和7年2月、小笠原諸島父島の北西沖約180kmの海底火山である金曜海山において測量船「拓洋」及び自律型潜水調査機器(AUV)「ごんどう」を用いた海底地形調査を実施しました。

「拓洋」による海底地形調査の結果、金曜海山を形成している北東峰と南西峰の2つの峰のうち、北東峰の火口とみられる地形は不明瞭である一方、南西峰の火口は明瞭であったことから、南西峰の火山活動は北東峰に比べて新しいと考えられます。また、「ごんどう」による精密海底地形調査の結果、南西峰の山頂部(水深661m)の北側斜面部で溶岩流地形を発見しました。

溶岩流は水深約1500mの斜面から流れ出し、長さ約3km、幅は最大約400m、厚さは最大約80mに達するものでした。調査結果を踏まえ、金曜海山の山頂部では火口を形成する爆発的な噴火が、斜面部では溶岩流を伴う比較的穏やかな噴火が起きたことが判明しました。

自律型潜水調査機器(AUV)「ごんどう」
自律型潜水調査機器(AUV)「ごんどう」

今回の調査を含め、海底火山における地形調査の結果は、噴火の形態や規模などを評価するための基礎資料として活用されます。

海上保安庁では引き続き、船舶の航行安全に資する海域火山の基礎情報の収集・整備に努めていきます。

金曜海山の鯨観図(鉛直方向を2倍に誇張)
金曜海山の鯨観図(鉛直方向を2倍に誇張)
金曜海山の位置と海底地形
金曜海山の位置と海底地形