海上保安庁では、海上環境関係法令違反の監視・取締り、海洋環境の調査、海洋環境保全に関する指導・啓発活動等、海洋環境を保全するための総合的な取組を実施しています。
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4 青い海を守る
CHAPTER II. 海洋環境保全対策
海上保安庁では、海上環境関係法令違反の監視・取締り、海洋環境の調査、海洋環境保全に関する指導・啓発活動等、海洋環境を保全するための総合的な取組を実施しています。 1 海上環境関係法令違反の監視・取締り
海上保安庁では、海洋汚染につながる油の不法排出、廃棄物の不法投棄等の海上環境関係法令違反に対し、巡視船艇・航空機等による海・空からの監視・取締りに加え、沿岸部では陸上からの監視・取締りを実施しています。 令和7年に海上保安庁が送致した海上環境関係法令違反は649件であり、前年と比較して53件増加しており、依然として違反が後を絶たない状態が続いています。違反を種類別に見ると、船舶からの油の不法排出や、廃棄物、廃船の不法投棄が多くなっています。これらの違反は、適正な処理費用や設備整備への投資を惜しんでの行為であることが多く、その形態も、夜陰に紛れた不法排出や不法投棄、船名や船体番号を抹消した上での廃船の不法投棄等、悪質・巧妙なケースが見受けられます。 海上環境関係法令違反の送致件数の推移
外国船舶による海洋汚染への対応
外国船舶による海洋汚染については、領海のみならず、排他的経済水域(EEZ)においても取締りを行っています。 また、我が国の法令を適用できない公海等において外国船舶の油等の排出を確認した場合には、当該船舶の旗国に排出事実を通報し、適切な措置を求めています。 2 海洋環境調査
海洋汚染の調査
海上保安庁では、海洋汚染の防止及び海洋環境の保全のため、閉鎖性の高い内湾域から外洋域にかけて、海水や海底堆積物を採取し、油分、PCB(ポリ塩化ビフェニル)、重金属等の調査を行っています。 ![]() 海洋汚染の調査 放射能調査
海洋環境モニタリングの一環として、核実験等による海洋環境への影響を把握するため、日本周辺海域において海水や海底堆積物を採取し、放射能調査を行っています。 また、原子力規制庁が定める実施要領に基づき、原子力艦が寄港する横須賀港(神奈川県)、佐世保港(長崎県)、金武中城港(沖縄県)において、周辺住民の安全・安心を確保するため、定期的に海水や海底堆積物を採取・分析するとともに、原子力艦の入港前、寄港時、出港後の放射能調査を行っています。 3 海洋環境保全に関する指導・啓発
海洋汚染を防止し、海洋環境を保全するためには、海事・漁業関係者、マリンレジャー等を行う方々のみならず、広く国民の皆様と一緒に海洋環境保全活動に取り組んでいくことが重要です。 海上保安庁では、多くの方々に対して、海洋環境保全に関する指導・啓発活動を重点的に実施するため、毎年5月30日から6月30日までの期間を「海洋環境保全推進月間」と定め、「未来に残そう青い海」をスローガンとして、様々な取組を行っています。具体的には、若年層を含む一般市民向けのイベントとして、海洋環境保全教室や海浜清掃を行っているほか、海事・漁業関係者などを対象とした海洋環境保全講習会を実施しています。その他、同期間中には、環境省と日本財団の共同事業である「海ごみゼロウィーク」一斉清掃も開催されており、海上保安庁は同事業にも積極的に協力しています。 令和7年の主な海洋環境保全活動の実施状況
4 海の再生プロジェクト
海洋環境の保全・再生のために東京湾、伊勢湾、大阪湾及び広島湾では「海の再生プロジェクト」が進められています。これらのプロジェクトでは、海上保安庁を含む国や地方公共団体、教育・研究機関、民間企業、市民団体等の関係機関が連携し、陸域からの汚濁負荷削減対策、海域の環境改善対策及び環境モニタリングを推進しています。 海上保安庁では、引き続き、海洋環境調査により海洋汚染の現況を的確に把握するとともに、海上環境関係法令違反の厳正な監視・取締りを実施します。また、広く指導・啓発活動を推進するとともに、関係機関と情報共有体制を構築し、各機関と連携・協力して海洋環境保全につながる取組を推進していきます。 |