わが国の周辺海域では、毎年約2,500隻の船舶が海難に遭遇しています。ひとたび船舶海難が発生すると、人命や財産だけでなく、わが国の経済活動や海洋環境に大きな影響を及ぼすこともあります。
海上保安庁交通部では、海上交通ルールの設定、航路標識等の整備などを通して船舶海難を減少させるとともに、船舶の円滑な航行の確保に取り組んでいます。
海上保安庁交通部では、船舶が常に自船の位置を把握し安全かつ経済的に航海するために、各種航路標識を設置・管理しています。
航路標識には、灯台、灯標、灯浮標等、光によって位置を示す光波標識や電波により船舶に自船の位置を提供する ディファレンシャルGPS(DGPS)等の電波標識等があります。 海上保安庁では、常に最新の技術を導入しながら、高機能、高信頼性かつ環境に配慮した航路標識の整備を行っています。 近年は、東日本大震災等の教訓を踏まえ、航路標識の耐震・耐波浪補強や航路標識電源の太陽電池化による航路標識の 防災対策を推進しています。
また、歴史的に貴重な灯台の保存等を通じ、地域の文化に根ざした景観形成も行っています。
| 航路標識の防災対策 |
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| 環境に配慮した灯台 | 歴史的灯台 |
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| 草垣島灯台(鹿児島県) | 犬吠埼灯台(千葉県) |
| 日本最大の太陽電池灯台(7,920W) | 明治7年11月15日初点 |
わが国における海上交通ルールは、海上衝突予防法、海上交通安全法及び港則法の3つの法律によって定められており、 海上保安庁交通部では、これらのルールに基づき船舶交通の整理等を行っています。中でも、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海等の 船舶通航量が特に多い海域においては、海上交通センター及び港内交通管制室を設置し、 海上交通に関する情報提供や航行管制を実施しています。
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| 東京湾海上交通センター (神奈川県) | 東京海上保安部港内交通管制室 (東京都) |
海上保安庁交通部では、気象情報や海上工事情報などの海の安全に関する情報を、Webサイトや電子メールを通じてパソコンや携帯電話に 提供しています(詳しくはこちら)。また、船舶の動静をリアルタイムに把握し、注意喚起や 各種情報を提供するAISネットワークを運用しています。 さらに近年では、AISを利用し、船舶航行海域付近の気象現況を灯浮標から情報提供するサービスを開始しました。
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| AISによる情報提供 | 灯浮標からの気象情報提供 |
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海上交通は、国境を越えたグローバルな交通・輸送手段であり、国際性の高い分野であることから、海上交通業務に関する施策の計画、実施に当たっては、国際的な枠組みでの調整・協力が不可欠となります。 海上保安庁交通部においては、国際海事機関(IMO)、国際航路標識協会(IALA)等、国際機関の活動に積極的に参画しています。 特に技術分野では、国際的技術標準を検討・議論する会議を開催する、あるいは発展途上国の航路標識技術の促進のために各種専門家を派遣する等、国際的にリーダーシップを発揮しています。
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| 日ASEAN交通連携海上交通 ワーキンググループ | 次世代 AIS 国際標準化のための ワークショップ |
| 平成26年3月ベトナムにて講義 | 平成26年1月開催 |
採用直後は、主に技術部門において、航路標識の技術開発等に従事します。 その後、海上交通に関する現場に近い全国の部署等や、他省庁で勤務することにより、幅広く行政官としての経験を積みます。 また、その間に国内外の大学院へ留学するチャンスもあります。 最終的には、これらの知見や経験を活かして、幹部職員として、広く海上保安業務全般で活躍することになります。