情報収集・情報通信体制等の充実・強化

海上保安庁では、多種多様な海上保安業務を円滑に遂行するために、全国各地に通信所を配置し、海難等に関する通信、海上安全情報の提供に関する通信、船位通信、東京湾等船舶交通が輻輳する海域における管制通信など一般船舶との通信並びに海上保安庁の部内相互間における司令、報告、情報の伝達などの通信を実施するとともに、これらに必要となる各種情報通信システムの整備及び管理を行っている。

また、海難等が発生した場合に船舶電話や携帯電話などから緊急通報用電話番号「118」をダイヤルすることにより、海上保安庁に素早く事件・事故の通報や救助を求めることができるような体制を確立しており、平成19年4月からは、118番通報を行った携帯電話の位置情報を取得できるよう、受付機能を充実している。

さらに、海上保安業務の効率性・機動性の向上を図るため、携帯電話からの118番通報発信位置情報やAIS(船舶自動識別装置)による船舶動静情報等を一元的に管理するとともに、それらを海上保安庁が保有する各種の情報と横断的に照合する海上保安業務システムを構築し、平成21年8月より運用を開始している。これにより、我が国周辺海域を航行する船舶の動静を継続的に把握することによって遭難船舶等の位置を早期に特定することが可能となり、海上保安部署等では、より迅速かつ的確な初動対応をとることができるようになっている。

今後は、部内通信に使用している機器が老朽・旧式化していることから、指揮命令機能及び情報管理を強化し、海上における治安の確保、海難救助、海上交通の安全確保といった多種多様な海上保安業務の円滑な遂行を図るため、無線通信のデジタル化及びネットワークのIP化を促進し、安定した海上保安通信の秘匿、情報管理を確立するために必要な装備の整備を進めることとしている。