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平成15年12月12日
海上保安庁

日 本 最 大 の 太 陽 電 池 灯 台 誕 生

(発展する航路標識のクリーンエネルギーシステム)

 この12月9日、日本国内では最大の太陽電池灯台が誕生しました。
 鹿児島県薩摩半島西南西90キロメートルの東シナ海に位置する草垣島灯台(第十管区)の電源が、従来のエンジン発電装置から太陽電池装置に変更され、自然エネルギーにより7,920Wを出力するという国内最大の太陽電池灯台へと生まれ変わりました。
 この太陽電池装置は、1面が縦2メートル・横1.2メートル(畳一畳とほぼ同じ大きさ)のソーラーパネルを30面用いています。
 
海上保安庁では、1950年代から積極的に自然エネルギーを利用した電源の調査・研究・実用化への取り組みを行っており、1951年に蓋井島灯台(下関市)へ初めて風力発電装置を採用以来、今年度末には約5,600基の航路標識のうち自然エネルギー利用率は約54%に達する予定です。
草垣島灯台
1 航路標識は自然エネルギー利用のトップランナー
 
 商業電力の確保が困難である絶海の孤島、岬の先端、航路上等に建設する灯台、灯浮標等へいかに安定的に電力を供給するかということは多くの先人達が苦労してきたところで、現在でも東シナ海の孤島男女群島の女島灯台の自家発電装置では、使用する燃料が毎年ドラム缶(200g入)約160本分にも及び、灯台への燃料補給・保守管理は大変な労力を要しています。
  この様な困難を解消するため、海上保安庁では1951年(昭和26年)下関市蓋井島灯台に風力発電システム、1959年(昭和34年)山口県上関町沖合いの周防筏瀬灯標に太陽光発電システム、1965年(昭和40年)大阪港泉北航路灯浮標に波力発電システム、近年では、4番目の自然エネルギーとして2002年(平成14年)兵庫県明石海峡航路中央第二号灯浮標に潮流発電システムを導入、自然エネルギーの航路標識への利用を他の分野に先駆けて実用化しています。
 2 技術革新による大出力化

  従来の単一自然エネルギー発電システムでは、日々、季節毎変化する気象、海象条件下においては大規模な装置となり、これを設置するための敷地面積確保が難しいことなどから小出力型にならざるを得なく、光力の大きい大型沿岸灯台では利用が困難でした。このため、海上保安庁では大型灯台の自然エネルギー化を実現するために、変化が著しい自然条件のなかにあって対極となるエネルギーを組み合わせることを検討し、地域条件別に太陽光、風力または波力のうち最も効率的となるハイブリッド大出力型システムの研究を進め、2000年(平成12年)から実用化しています。

 
大分県豊後水道のほぼ中央に位置する水ノ子島灯台は、太陽電池パネルの設置面積が限られることから、沿岸大型灯台では初めてとなる太陽光と波力を利用した「ハイブリッド電源システム」を今年2月4日に導入しました。
水ノ子島灯台
(ハイブリッド電源システム)
 3 航路標識における自然エネルギー利用率の推移