地中海の小国、モナコというと、みなさんは何を思い浮かべますか?セレブの住む国?カジノ?グランプリ?映画に興味のある方なら「グレースケリーってモナコの王様(大公)と結婚したんじゃなかったけ?」と思い出されるかもしれません。しかし、このページをご覧になった皆さんには、是非もう一つだけ知っておいていただきたいことがあります。それは、モナコは、「海」にも関係の深い国ということです。
セレブといえばヨットやクルーザーですが、地中海に面するモナコの港には、日本ではちょっとお目にかかれないような大きく豪華なヨットやクルーザーが所狭しと並んでいます。また、著名な海洋学者としても知られる20世紀初めの大公、アルベール1世が設立した海洋博物館はモナコ観光の目玉の一つになっています。
そして、アルベール1世が残した数々の海洋関係の施設のうちの一つが、私が今働いている国際水路機関です。
国際水路機関(http://www.iho.int/)は、海図等を改善することで航海を容易かつ安全にすることを目的として設立された国際機関で、前身機関を含めれば1921年から当地モナコを本部としています。
私は、ここに派遣された初めての日本人として、測量データベースの作成、電子海図の改ざんを防ぐ暗号キーの管理など、各国の利害を離れた国際機関でないと実施困難な業務に当たっています。仕事の言葉は英語ですが、職員の大半がフランス語話者であり、日常のことにはフランス語が飛び交います。また、私の最近の仕事先をかいつまんで紹介すると、シンガポール、英国、アゼルバイジャン、ポーランド、カナダ、中国、米国、フランス、トルコ…。海のある国は我々の「お得意様」ですし、海のない国でも海の影響からは逃れられません(クイズ:先ほどの国名の中に海のない国が一つあります)。
海は世界とつながっています。海上保安庁の仕事は海を舞台としていることから、その仕事もまた世界とつながっています。逆に、私のオフィスから望むモナコの地中海も日本海につながっており、私のした仕事も、日本の皆さんへつながっています。学生時代は、海外旅行一つしたことのないような私でも、このように国際業務に自然と携わっていく、それもまた海上保安庁の魅力の一つです。モナコ勤務というめったにできない生活を楽しみ、かつ糧にしていきたいと考えています。
皆さんこんにちは。
私は入庁と同時に海洋調査課大陸棚調査室に配属され、同室で2年目を迎えています。大陸棚調査室では、日本の領海および排他的経済水域において、海底地形調査や地殻構造調査を行っています。
国土の10倍を超える面積の排他的経済水域をもつ日本にとって、海洋がもたらす恵みを最大限に活用することは不可欠です。私たちの調査によって得られた情報は、的確な海洋管理を行うための基礎資料として、海洋権益を保全するための施策の策定等に活用されています。海洋調査の成果は海洋政策の今後を左右する大変重要なものであり、私も日々の業務に責任の重さを感じておりますが、同時にやりがいもある仕事です。
このページをご覧になっている皆さんの中には、学生時代の専門が海と関係のない分野であるため、海上保安庁で働いていけるかどうか不安に感じている方もいらっしゃるかと思います。私は学生時代に古気候学を専門としており、現在の業務は以前に勉強した分野とは関わりのないものでした。しかし現在携わっている地形測量や地殻構造調査については入庁後に新たに勉強を始め、この1年間で学生時代の専門分野と同じくらい多くのことを習得できました。学生時代に培った問題解決力や自学自習の習慣があれば、学生時代と異なる分野でも皆さんの潜在能力は必ず発揮できます。
海上保安庁では船に乗る機会もあります。船の上では、甲板上での力仕事や交代制での深夜勤務等、普段の陸上業務とは異なる環境で仕事をすることになります。海上保安庁は様々な業務を経験するチャンスに恵まれている職場です。当庁の業務に興味を持たれた方は、ぜひ一度足をお運びください。お待ちしております。