職務内容(交通部)

航路標識の設置・管理

海上保安庁交通部では、船舶が常に自船の位置を把握し安全かつ経済的に航海するために、各種航路標識を設置・管理しています。 航路標識には、昔から航海の命綱となってきた灯台、灯標、灯浮標、並びに電波により船舶に自船の位置を提供するロランCやディファレンシャルGPS(DGPS)等があり、常に最新の技術を導入しながら、高機能、高信頼性かつ環境に配慮した整備を推進しています。 また、歴史的に貴重な灯台の保存等を通じ、地域の文化に根ざした景観形成も行っています。

航路標識の高機能化
中ノ瀬西方第1号灯標 PWMフリッカ灯火
中ノ瀬西方第1号灯標(神奈川県) PWMフリッカ灯火(ちらついて見える灯火)
浮体式灯標
平成21年2月海上航路標識のLED化完了
灯火を目立たせる手法を調査・研究中
写真は九十九里浜(千葉県)での実証実験の様子
動画はこちらから(5MB)
   
環境に配慮した灯台 歴史的灯台
草垣島灯台 犬吠埼灯台
草垣島灯台(鹿児島県) 犬吠埼灯台(千葉県)
日本最大の太陽電池灯台(7,920W) 明治7年11月15日初点

海上交通ルールの適用

わが国における海交通ルールは、海上衝突予防法、海上交通安全法および港則法の3つの法律によって定められており、 海上保安庁交通部では、これらのルールに基づき船舶交通の整理等を行っています。 中でも、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海等の船舶通航量が特に多い海域においては、海上交通センターおよび港内交通管制室を設置し、海上交通に関する情報提供や航行管制を一元的に実施しています。 また、船舶自動識別装置(Automatic Identification System:AIS)の普及等、近年の海上交通環境の変化を踏まえ、従来より更に安全かつ経済的な航行を支援しています。

東京湾海上交通センター 港内管制の様子
東京湾海上交通センター(神奈川県) 東京海上保安部港内交通管制室(東京都)

航行安全のための情報提供

海上保安庁交通部では、気象海象情報や海上工事情報など海の安全に関する様々な情報を、 インターネット等を通じてパソコンや携帯電話に提供する沿岸域情報提供システム(Maritime Information and Communication System:MICS)や、船舶の動静をリアルタイムに把握し、注意喚起や各種情報を提供するAISネットワークを運用しています。 さらに近年では、AIS技術を用いて有益な情報をより分かりやすく提供できる電子航行支援システム(Electronic Navigation Support System:ENSS)の開発などに取り組んでいます。

AISによる情報提供
AISによる情報提供

海難防止活動

海上保安庁交通部では、衝突・乗揚げや海難など操船者の人為的ミスに起因する海難を防止するため、 海難防止強調運動、海上保安官の訪船指導、海難防止講習会の開催等を行い、 海上交通ルールの周知や海難防止思想の普及・高揚を図っています。

松山港での訪船指導
訪船指導の様子(愛媛県松山港)

国際機関等との協力

海上交通は、国境を越えたグローバルな交通・輸送手段であり、国際性の高い分野であることから、海上交通業務に関する施策の計画、実施に当たっては、国際的な枠組みでの調整・協力が不可欠となります。 海上保安庁交通部においては、国際海事機関(IMO)、国際航路標識協会(IALA)等、国際機関の活動に積極的に参画しています。 特に技術分野では、国際的技術標準を検討・議論する会議を開催する、あるいは発展途上国の航路標識技術の促進のために各種専門家を派遣する等、国際的にリーダーシップを発揮しています。

JICA技術協力 AISの高度利用に関する専門家会議
JICA専門家派遣 AISの高度利用に関する専門家会議
フィリピン セブ島にて講義 平成21年11月開催

採用後の任用等

採用直後は、主に技術部門において、航路標識の技術開発等に従事します。 その後、海上交通に関する現場に近い全国の部署等や、他省庁で勤務することにより、幅広く行政官としての経験を積みます。 また、その間に国内外の大学院へ留学するチャンスもあります。 最終的には、これらの知見や経験を活かして、幹部職員として、広く海上保安業務全般で活躍することになります。

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