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のり養殖施設への進入事案・乗揚げ海難の防止について
のり養殖漁期における安全運航

例年、のり養殖施設への進入事案・乗揚げ海難が発生しています。これら海難を防止するため、「のり養殖施設の存在を周知」するとともに、「見張りの励行」、「船位確認の徹底」、「VHFの常時聴守」等の安全運航を呼び掛けています。


大阪湾、播磨灘などの海域では、9月から翌年5月頃までのり養殖漁業が盛んに行われており、この間、のり養殖施設が多数設置されます。
例年、これら養殖施設に、プレジャーボート等の船舶が進入して絡網したり、乗揚げたりする海難が発生しており、過去3漁期の海難状況は海難防止が功を奏し減少傾向にありますが、今期は既に4隻がのり養殖施設へ進入し、そのうち2隻が海難扱いとなっています。(他の2隻は施設への被害だけで軽微であったため海難扱いとならなかった。)
のり養殖施設の敷設状況 また、それ以外に大阪湾海上交通センターの注意喚起により2隻の進入回避事案が発生しています。(下記資料参照)

これら養殖施設は、特にレジャー活動が盛んな夏場には設置されていないため、存在を知らずに航行したり、或いは、存在を知りながら十分な見張りや適切な操船を怠ったりして海難に至っています。
このため、第五管区海上保安本部では、これら養殖施設の存在を周知するとともに、航行時の安全運航について注意を呼び掛けています。



  • 1 養殖施設の存在を周知するための情報提供
  • 2 養殖施設への進入や乗揚げを防止するための安全運航指導
    • 見張りの励行・・・・養殖施設を早期に発見し、安全に回避するため
    • 水路調査の実施・・・養殖施設の敷設状況や周辺の状況を把握するため
    • 適切な操船・・・・・潮流や気象状況を十分考慮し、施設への異常接近を回避するため
    • 船位の確認・・・・・自船と養殖施設との位置関係を把握するため
    • VHFの常時聴取・・海上交通センターからの注意喚起(*)を聴取するため
      • *大阪湾海上交通センターでは、AIS等によって動静把握が可能な船舶が養殖施設に異常接近するおそれがある場合、接近防止の注意喚起を行っています。


【資料】

のり養殖施設への乗揚げ海難発生状況及び進入・回避事例

1 過去3漁期の船種別乗揚げ海難発生隻数

船種
漁期
貨物船 タンカー プレジャーボート その他
H20(20年9月~21年5月)     12   12
H21(21年9月~22年5月) 1 1 5 1 8
H22(22年9月~23年5月)     5   5
1 1 22 1 25



2 海難発生位置図(は過去3漁期、は今期)
海難発生位置図・神戸から明石に至る沿岸の養殖施設では、プレジャーボートの海難が多発。
・大阪湾中央や播磨灘の通航路付近の養殖施設では、貨物船などの海難が発生。














3 今期の乗揚げ海難事例
(1) 9月23日午前11時30分頃、淡路島北西海域でクルージング中の2名乗船のプレジャーボートが、淡路市育波沖ののり網に気づかずに乗揚げて航行不能となった。
(2) 10月20日午後6時30分頃、淡路島仮屋沖で魚釣りを終えマリーナへ帰港中の2名乗船のプレジャーボートが、神戸市須磨沖ののり網に気づかずに乗揚げて航行不能となった。

4 今期の回避事例
のり網区画回避事例の航跡(1) 10月15日午後5時頃、大阪湾海上交通センターでは、約450トンの外国籍貨物船が、のり網区画に接近していることを事前にAISで把握し、VHF無線及びAISメッセージで注意喚起してのり網区画への進入を回避した。








のり網区画回避事例の航跡2(2) 11月12日午後8時頃、大阪湾海上交通センターでは、約1,350トンの外国籍貨物船が、のり網区画に接近していることを事前にAISで把握し、AISメッセージ及びVHF無線で注意喚起するとともに該船の船舶電話に架電してのり網区画への進入を回避した。









周知・指導リーフレットの例(神戸海上保安部作成)
問い合わせ先
第五管区海上保安本部交通部
安全課長椎名健一
電話 078-331-2710 (直通)



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