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平成24年上半期における船舶海難発生状況(速報値)等について
 


小型船(プレジャーボート・漁船・遊漁船)の海難が多発しています。平成24年上半期における第五管区海上保安本部管内で発生した船舶海難の発生状況等をお知らせします。

1 船舶海難発生状況


(1)平成24年上半期における船舶海難の発生総数は97隻であり、平成18年~平成22年までの平均値注1と比較して29隻の減少となりました。しかし、前年同期と比較すると21隻の増加となりました。(図1参照)
(2)船舶種類別では、プレジャーボートが36隻(平均値比-8隻、前年同期比+19隻)と最も多く、次いで漁船が32隻(平均値比+1隻、前年同期比+10隻)となっており、この二つだけで、全船舶海難の約70%を占めています。(図2参照)
(3)海難の種類別では、衝突が31隻(平均値比-25隻、前年同期比-11隻)と最も多く、次いで運航阻害注2が15隻(平均値比+1隻、前年同期比+10隻)となっています。(図3参照)
注1:第9次交通安全基本計画(平成23年3月31日 中央交通安全対策会議)で定める比較対象値
注2:「運航阻害」:バッテリーの過放電、燃料欠乏、ろ・かい喪失及び無人漂流となった船舶をいう。

 

2 上半期における船舶海難の特徴


上半期においては、プレジャーボート、漁船による運航阻害(14隻)と乗揚(10隻)に次のような特徴が見られました。
(1)運航阻害については、昨年同期には発生しなかったバッテリーの過放電・充電不足を原因とするもの(5隻)や燃料不足を原因とするもの(1隻、事例1参照)が発生しており、いずれも出発前の事前点検が行われていれば海難を防ぐことが可能であったと考えられる事案でした。
(2)乗揚については、昨年と比較して浅瀬に乗揚たものが3隻増加して計4隻、のり網に乗揚たものが2隻増加して計3隻(事例2参照)発生しており、事前の水路調査や前方の確認を行っていれば海難を防ぐことができたと考えられる事案でした。

3 海難防止のための現在の取り組み

第五管区海上保安本部では、特に、小型船舶(プレジャーボート、漁船、遊漁船)による海難を防止するため、マリーナ・漁業協同組合への訪問指導や海上における現場指導を実施しているほか、公共交通機関を活用した啓発活動も併せて実施しています。また、7月1日からは気象警報や港長が出す避難勧告等、海の緊急情報配信サービスを実施しています

 


関西の都市部とマリンレジャースポットを結ぶ公共交通機関(南海電車)
の車内に、わかりやすくビジュアルでインパクトのある資料を掲示してい
ます。【7月1日~7月31 日】






     






 
〔事例1〕
2月24日1350頃、モーターボートA号は船長の地元の港へ回港するためB港を出港。航行中の1555頃、突然エンジンが停止し、再起動を試みたがエンジンは起動しなかったため、燃料タンクを確認したところ、燃料が無くなっていたため、救助要請を受けた当庁巡視艇により曳航救助された。船長は出港前の点検を一切実施していなかった。
〔事例2〕
5月4日0300頃、ヨットB号は遊走のため定係港を出港。明石海峡を航過後、進路適宜、速力3~4ノットで西向航行していた。操船者は過去に当該海域を航行した経験もあり、のり網が設置されていることも知っていたが、前方をよく確認せず航行を続けたため、のり網に気づくことなく1630頃乗揚げた。事故船舶については、海上荒天のため、翌日地元協力船及び当庁巡視艇により救助された。





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