水難事故には気をつけて!

 不意に海や川に落ちたときどうする?と児童に問いかけると、

  ●服や靴を脱ぐ。

●声を出したり、手を振って助けを呼ぶ。

  ●岸に向かって泳ぐ。

という声が返ってきます。

 実は、これらはすべて「●やってはいけないこと●」なのです。つまり、ほとんどの児童(大人もですが)は、いざというときの正しい対処法を知りません。

 では、落水したときどうすればいいの? まずは、慌てず落ち着くことが大切です。といっても、そんな余裕はない筈です。慌てず落ち着いて対処するには正しい知識とトレーニングが必要です。

着衣水泳(着衣泳)は、いざというとき、呼吸を確保し救助されるまで浮き続ける自己保全を目的とした対処法です。

着衣水泳では、落水時、大の字で仰向けの姿勢になり体の力を抜いて「背浮き」(写真)をするよう指導しています。簡単なトレーニングで児童の半数位は背浮きを体得することができます。背浮きができない児童でも、身の回りにある浮力のあるものに捕まって浮く「ラッコ浮き」は比較的簡単にできます。

服や靴は脱いではいけません。服は体温低下や外部損傷から保護してくれます。また、服の中に空気が残っており服を着ているほうが浮きやすいと言えます。児童の靴は、靴もそれ自体に浮力があります。

助けを呼ぶため、声を出すと肺の空気が抜け、手を振れば腕と濡れた袖の重さが加わり、かえって沈みやすくなります。

岸に向かって泳ごうとしても、海や川には流れがありますので相当な泳力がない限り辿り着けずに体力が消耗し、焦りはじめ、さらには流れに逆らって水の抵抗をより感じることから恐怖感に襲われます。泳ぐことより、浮き続け助けを待つことが大切です。

もちろん、自然と各人によって条件が異なりますから、全てにこの方法がベストであるとは限りませんが、いずれにしても児童はプールで着衣水泳を体験することにより、着衣時の動きにくさ、濡れた服の重さを感じとり、いざというときの心構えができます。さらに水辺で子供達だけで遊ぶことは危険であり、大人と一緒に出かけることが大切であることを自覚します。

正しい指導のもと着衣水泳を体験し、いざというときに備えましよう。

  四日市海上保安部では、海上保安官を派遣し学校での着衣水泳指導・心肺蘇生法指導

などを行っています。

四日市海上保安部職員による着衣水泳指導

(7月19日 三重県桑名(くわな)市立多度北(たどきた)小学校で)