事件事故例その他の海浜事故

【 シーカヤック帰還不能 】

[ 日時・場所 ]
2011.4.11 2000頃 熊野灘沿岸
事故概要 対策

 事故者とその友人の両名は、それぞれのシーカヤックにて魚釣りをするために、0800頃、三重県熊野灘沿岸の漁港を出港し、湾口付近で魚釣りをしていました。1815頃、友人が先に帰港したのちに、事故者も帰港しようとしましたが、気象が悪化し、突風により2度の転覆を繰り返すうちに体力が消耗し、帰還不能となりました。事故者は同友人に救助を要請、同友人から118番通報を受けた第四管区海上保安本部では、巡視艇を出動させるとともに、友人を介して事故者本人の携帯電話(GPS機能付)から直接118番を通報するよう依頼、この通報により得られた遭難位置に巡視艇が急行したところ、事故者が装備していたフラッシュライトを視認できたことから、無事救助されました。

 

 今回の事故で早期に救助された要因として、自己救命策確保3つの基本である

  ・ライフジャケットの着用

  ・連絡手段の確保

(防水機能付携帯電話の所持)

  ・118番の有効活用

を遵守したことが挙げられます。 さらに事故者の保有していた携帯電話は、GPS機能付であったため、遭難位置をピンポイントで把握可能であったこと、また、フラッシュライトを装備し、事故者が発光させていたことから、夜間にも関わらず早期に発見することができました。

  しかしながら、大切なことは事故に遭わないことです。今回の事故は気象が悪化する前に帰港していれば事故を防ぐことができたと考えられます。マリンレジャーを安全に楽しむためにMICS等により、気象海象の情報入手に努め、悪化しそうであれば、早めに帰港しましょう。

 

MICSとは

全国の海上保安部等からリアルタイムに「海の安全に関する情報」を提供する「沿岸域情報提供システム」 のこと。

 

 


【 ウィンドサーファー漂流 】

[ 日時・場所 ]
2008.2.13 1536頃 三河湾
事故概要 対策

 大学のウィンドサーフィン仲間4人で練習中、男性1名(22歳)が強風と低気温のため、体力を消耗し帆走できなくなり漂流していたところを巡視艇に救助されました。

このケースは、同行者の118通報から、巡視艇により直ちに救助されたことで大事には至りませんでした。

しかしながら、場所によっては巡視艇などが急行できない場所もあります。

マリンレジャーを行う際は、自己の技量把握や気象海象に充分注意しましょう。


【 シーカヤック転覆漂流事故 】

[ 日時・場所 ]
2007.8.8 1400頃 伊勢湾
事故概要 対策
 伊勢湾内において、男性1名(39歳)乗組みのシーカヤックが転覆・漂流しました。海中転落した男性は、救命胴衣を着用し防水型の携帯電話を携行していたため、携帯電話で118番通報し、現場に急行した巡視艇により無事救助されました。
 
 このケースは、男性が自己救命策の三つの基本(救命胴衣の着用・防水型携帯電話の携行・118番への通報)を講じていたことにより、早期に発見救助された事例です。
  三つの基本のどれかひとつが欠けても、早期に救助されることは困難であったと考えられます。
  マリンレジャーをされる方は、万が一に備えて自己救命策の三つの基本を確保して下さい。

【 シーカヤックの漂流事故 】

[ 日時・場所 ]
2006.6.7 1620頃 三河湾
事故概要 対策

  三河湾の海上で男女2人が各々2隻のシーカヤックに乗り、佐久島から北向け航走中、折からの強風と波浪により、1隻のシーカヤックが転覆し、乗っていた男性が行方不明となりました。

 事故が発生してから約1時間後、同行していた女性が海岸へ到着し、所持していた携帯電話から118番へ救助要請を行いました。巡視艇・航空機・地元消防署職員等が出動し捜索していたところ、男性は自力で海岸に漂着し消防署職員に発見され、無事に救助されました。

  当時、三河湾の海上は、南南東の風速13m/s、波浪1mの悪天候で、海上強風警報が発令されていました。また男女両名とも救命胴衣を着用し、防水パック入りの携帯電話も持っていました。

  事故後、行方不明となっていた男性は、自力でシーカヤックを復元させて航走を再開し、幸い進行方向へ吹く風の影響もあり無事に海岸へ漂着することができましたが、一歩誤れば人命に影響を及ぼす事故でした。

 海に出る時は、自分の技量を過信しないことが大事です。

  また、事前に必ず天気予報等で気象・海象情報を入手し、注意報・警報が発令されているときや悪天候が予想されるときは中止しましょう。

 

 


【 手漕ぎゴムボートの漂流事故 】

[ 日時・場所 ]
2006.5.20 1750頃 伊勢湾
事故概要 対策

  三重県津市の海岸で中学生3名が、持って来た手漕ぎゴムボートに乗って沖に出たところ、折からの強風の影響で沖合いへ流され、帰岸できなくなる事故が起きました。事故が発生してから約30分後、乗り出し場所から南東約4kmの場所で捜索中の漁船に発見され、全員無事に救助されました。

 当時、現場付近の伊勢湾は、北西の風が毎秒15m、波高約1mの海上模様であり、救助された中学生は、全員救命胴衣を着用していませんでした。

 手漕ぎゴムボートは、風や波に影響を受けやすく、オールだけでは操船できなくなるなど、不安定な特性があります。

また、海の気象状況は、沿岸に比べ沖合いに出るほど悪条件となることが多く、風が吹いている時にはボート遊びをしないことも肝要です。

 この事故では、幸いに全員が救助されましたが、子供達は救命胴衣を着用しておらず、ゴムボートの不安定さから転覆したり、海中に転落してしまう可能性もあり、非常に危険な事故でした。

  海や川などでは、子供達だけでの遊びは危険が伴います。

事前に気象海象情報を入手し、救命胴衣を着用して楽しむほか、大人が付き添うなど十分に注意しましょう。