業務紹介 / 川崎海上保安署

■ 主な業務

(1)警備業務

海上犯罪の予防、捜査

◆ 密航、密輸事犯対策

 銃器、薬物の密輸入等のいわゆる社会悪事犯及び密航事犯を水際で摘発するために、関係機関と緊密な連携を図りながら、厳重な取締りを実施しています。

◆ テロ対策

テロ対策訓練 川崎海上保安署管内には、多数の石油・ガス・電力を市民に供給する施設があり、これら重要な施設に対しては、テロ行為を未然に防止するために重点的に警戒を行っています。
 また、「国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保に関する法律」に基づき、川崎港に入港する船舶の安全性に関する情報を厳正に審査しています。
 さらに、水際対策に関する関係機関の連携・強化を図るために関係8機関による「川崎港危機管理メンバー」による情報交換や合同テロ対策訓練を実施しています。


(2)海上環境保全業務

海洋環境の保全〜未来に残そう青い海〜

◆ 海洋汚染の監視取締り海域への排出水を採取

 川崎海上保安署管内には、水濁法に基づく特定事業場が多数存在していることから違法排出水の監視取締りを行っています。
 また、川崎に入港する多数の船舶について、立入検査するなどして船舶からの油・有害液体物質・廃棄物の不法排出等の摘発に努めています。

◆ 海洋環境保全のための指導啓発活動

  「川崎港みなとまつり」などの各種イベントにおいて、来場した一般市民に対し海洋環境の保全を呼びかける等啓発活動を行っています。
 また、川崎市内の小学校を訪問し、「未来に残そう青い海」をテーマとした図画コンクールへの出展依頼を行う等、子供たちへの海洋環境保全思想の普及にも努めています。

(3)救難防災業務

海難事故、海上災害の未然防止

◆ 海難防止活動

 川崎海上保安署管内には、川崎航路及び京浜運河等16の運河を危険物積載船をはじめ大小様々な船舶が複雑に航行しており、また、運河周辺には大量の石油類が貯蔵されるコンビナートが存在しています。
 そのため、海難が発生した場合、大規模な災害に直結する可能性が高いことから、船舶の安全運航と荷役時の事故防止等について、訪船指導や海事関係者に対する講習会等のあらゆる機会を通じて安全・啓発活動を実施しています。
 また、川崎海上保安署管内に在籍するプレジャーボートを中心に、「ライフジャケットの着用」「防水パック使用携帯電話の携行」「118番の有効活用」を指導しています。             
                    

                                                       

◆ 川崎管内排出油等防除協議会

 川崎海上保安署管内には、平成9年11月以降、「海洋汚染及び海上災害等の防止に関する第43条の6第1項」の規定に基づく協議会として「川崎管内排出油等防除協議会」が設置されています。
 この協議会は、港の関係機関及び民間企業等で構成され、目的である「東京湾内で大規模な排出油等事故が発生した場合において、川崎管内での防除活動に必要な事項の協議及びその実施を推進するための活動」を実施しています。
 特に、地域としてのHNS防除に的確に対応するために、管内のHNS取扱い事業所に本協議会への参画を呼びかけるほか、HNS防除に関する知識涵養のために研修会や関係法令が定める防除体制の構築に関する検討会を開催し、平成21年3月18日京浜港で初めて(独)海上災害防止センターと「有害危険物質等防除の支援に関する協定」を締結しています。

 

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(4)港長業務

港内における船舶交通の安全及び港内の整とん

◆ 京浜港長事務

川崎海上保安署では、京浜港川崎区における京浜港長の事務の一部を処理しています。
 平成11年からは、港湾EDIシステムを利用した入出港届の受付け処理を開始し、その後、電子申請による受付け項目を拡大、平成20年には、関係6府省の申請窓口が統一化されSea−NACCSへ移行し、申請者の利便性向上を図っています。

 

◆ 点検、指導

 川崎港内の船舶交通及び荷役等の安全を確保するために、主として港長業務指定船による危険物荷役岸壁、荷役船舶に対する点検、指導を実施しています。


(5)港内交通管制業務

港内の交通整理のために行なう信号

◆ 沿革

  1. 1 昭和33年4月、水江町市営ふ頭に川崎信号所が設置され、信号による航
  2.   路管制を開始
  3. 2 昭和37年11月京浜運河内において、タンカー同士の衝突により、死者41
  4.   名を出す大事故が発生したことから、航路を出入する1,000トン以上の
  5.   舶について、混雑する時間帯に鶴見・川崎航路の一方の入出を禁止する航
  6.   行制限措置を開始
  7. 3 昭和48年3月、塩浜信号所(航路標識名、塩浜船舶通行信号所)、鶴見
  8.    、川崎、大師、池上各信号所を設置して電光文字式信号板による航行管
  9.   制業務を開始
  10. 4 昭和50年4月、港内交通管制室設置にともない、京浜港長から川崎海上
  11.   保安署長に、鶴見・川崎航路及び京浜運河の航行管制業務を委任(信号
  12.   所 合計8ヶ所)
  13.   (昭和48年6月水江信号所、昭和50年7月田辺信号所、平成4年4月第
  14.   2鶴見信号所がそれぞれ設置されています)

◆ 現在の航行管制状況港内交通管制業務

  港内交通管制室では、昼夜を問わず24時間体制で、1,000トン以上の船舶について、目視、レーダー、AIS及び各信号所設置の監視カメラにより、船舶の動静を的確に把握しながら、信号板を遠隔操作するとともに、通航する船舶の動向、工事・作業の状況等航行安全上必要な情報の提供を行っています。

■ 川崎海上保安署設置及び航行管制強化に直結した事故 

昭和37年11月18日
タンカー「第一宗像丸」京浜運河で衝突炎上、41名死亡

 昭和37年11月18日タンカー「第一宗像丸(1,972トン、乗組員36名、ガソリン3,600キロリットル積載)」とタンカー「サラルド・ブロビク(ノルウエー籍、21,634トン、乗組員47名)」が京浜運河で衝突、第一宗像丸から流出したガソリンに引火し、両船とも炎上したほか、付近航行中の太平丸(89トン、乗組員3名)、宝永丸(62トン、乗組員2名)も類焼した。
 第三管区海上保安本部は、巡視船艇、航空機を出動させ、民間船等とともに消火・救難活動を行ったが、第一宗像丸36名、サラルド・ブロビク号1名、太平丸2名、宝永丸2名の合計41名が死亡した。

 第一宗像丸殉職者供養塔